投稿日 2022-10-14 | 最終更新日 2023-11-29
車を持っている方であれば、事故や故障で車を修理しなければいけなくなった期間に借りたレンタカーや代車のガソリン代はどのようにすればいいの?と疑問を持ったことがある方も多いのではないでしょうか。
保険を使ってレンタカーや代車を手配した場合は全てではありませんが補償される内容もあります。※繰り返しますが全てではありません。
補償がされない場合の返却時のガソリンは、全てのケースで「借りた時の状態に戻す」というのが基本的な考え方です。
今回は、保険で借りた代車のガソリン代について順番に解説していきます。
代車のガソリン問題全般については下記記事で書かせて頂いています。
相手がいる事故の場合、過失割合によってはガソリン代を相手の保険会社に請求できる?
事故があり相手に過失がある場合、その割合によって相手の保険会社に全てのガソリン代も請求できるものと考える方が多いのですが、実際には一部しか請求できないことがほとんどです。
10対0の事故でも代車のガソリン代は自腹なの?
10対0、9対1などの過失割合に関係なく普段使いした分のガソリン代は自己負担になってしまいます。
もし、修理期間中のガソリン代がすべて請求できるなら、例えばその車で遠方への旅行もガソリン代をかけずに行けてしまえるということになります。
保険で補償されるのはあくまで「その事故によって負った損害に対する補償」ということを覚えておきましょう。ですので、例えば事故で通院が必要になっている場合、その往復のガソリン代は請求できるということになります。
もし、通院で車を使用する場合は相手の保険会社に連絡をとり、「車で通院するので、ガソリン代を補償してください」と確認をとったうえで使用するようにしてください。
自分一人での事故(自損事故)や故障の場合、自分が加入している保険会社にガソリン代を請求できる?
相手がいない事故(自損事故)や運転中に起こった故障の代車は、あなたの加入している保険会社のレンタカー特約やロードサービスなどから補償を受けることになります。
この場合も、基本的には相手のいる事故と考え方は同じで「その事故によって負った損害に対する補償」はされるということになります。
なので、自損事故や故障であなたの体に支障が出て通院が必要になった場合、その移動手段として車を使用する際のガソリン代は補償されることになります。
この場合も、自分の加入している保険会社に連絡をとり確認をしたうえで利用するようにしましょう。
修理期間に借りた代車(レンタカー)のガソリン代についての正しい考え方
なぜ全てのガソリン代は請求できないのか
事故や故障があり、代車としてレンタカーを借りた場合、普段職場に行くためであったり、仕事で使用するためであったりと、「その事故により、移動できる交通手段がなくなってしまったので、その代わりの車として補償されるもの」となります。
事故や故障で損害を受けていなくても職場に行くことや、仕事で利用することは起きていたことになるので、ガソリン代は自己負担(仕事で使用する場合はその会社負担)になります。なので、「代車(レンタカー)代は補償されるが、そのガソリン代までは補償されない」ということになります。
傷害を負った場合のガソリン代補償
実際に事故で体に傷害を負ってしまった場合、その治療費の補償に加えて、病院までの交通費も補償されます。
バスや電車で移動したらその交通費、車で病院に行ったようであれば、そのガソリン代は補償されることになります。
実際に通院する場合は、どこの何という病院に通院するのかを保険会社に報告しますので、基本的には家から病院までの距離にガソリン代をかけて計算し、算出された金額が補償されます。
事故によって燃費が余計にかかってしまった場合は補償される?
事故前は低燃費車に乗っており、事故後の修理期間中に借りたレンタカーは燃費がかなり悪かったけど、この差額分は請求できるの?という質問について回答させて頂くと、これは「請求するのは難しい」と考えるのが一般的です。
理由としては、そもそも補償されるのは「その事故によって負った損害に対する補償」となるからです。
ここで、この考えだと「事故によって借りた代車の燃費が悪いためにこのようになったのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、問題点が2点ありますのでそれぞれ解説します。
① 証明することが難しい
もし燃費の差額分を請求するのであれば、事故前に乗っていた車がどのような頻度で、どこまでの運転に使用されており、結果として毎月どういった金額がかかっていたかという証明が必要です。
そして、事故後に借りたレンタカーは事故前に乗っていた車の移動と距離の差はなかったという証明も必要になります。
これらを実際に証明するのは中々、難しいのです。ただ、逆に言えばこれらがしっかりと証明できるようであれば、保険会社にその差額分を請求できる可能性は十分にあるといえます。
② そもそもそのレンタカーを借りる際に確認したのか?
これはどうゆうことかというと、例えば事故前は普段1300ccの車に乗っていて、事故後の修理期間中に2500ccの車を借りたとします。
例えが極端ですが、借りる前にその車が2500ccとまでは分からなかったとしても、「事故前に乗っていた車以上の燃費はかかるだろう」と想定できたはずです。
ですので、厳しい言い方になりますがレンタカーを借りる前に「燃費がかなり上がってしまうから、事故前に乗っていたものと同じくらいの燃費の車にしてください」と言えたはずです。
事前にこのような処置をせずに、後から燃費が高すぎたと言っても「いや、もともと分かっていたことじゃないですか?」となってしまいます。
今回は、分かりやすい例にしましたが、「燃費を気にされるようであれば「借りる時の車選び」をしっかりしてください」ということになってしまうのです。
返却時のガソリン代
返却時のガソリン代については、「借りる前の状態に戻す」ということが一般的です。
レンタカーであれば、基本的に満タンの状態で乗り始めると思いますので返却時も満タンの状態で返しましょう。
ただ、代車に関しては「借りた時には満タンではなかった」という事もあると思います。そういった場合には、返却時も同じくらいのメモリまでは給油して返却するようにしてください。
こういったことは、借りる前に確認することが一番いい方法ですがもし、利用中もしくは返却時に疑問を持たれたようであれば、思い切って返却先に連絡をして確認することが一番です。黙って返却して、返却後にトラブルになることは、お互いにとっていいことがありませんので避けましょう。
まとめ
今回は、以下2点で代車を借りた際のガソリン代について解説させて頂きました。
① 相手がいる事故
② 自分一人での事故や故障
保険会社から補償を受けられる場合は、事故や故障で修理の際に借りる代車(レンタカー)のガソリン代は「その事故により被った損害」であれば遠慮せずに堂々と請求してください。
ただ、事故がなかったとしてもかかっていたであろうガソリン代については、請求はできません。これらを考慮し、もし燃費を気にされるようでしたら、初めから燃費のいい車を頼むようにしましょう。
• 代車のガソリン問題についての完全ロードマップ!!ガソリン代を負担するのは誰?
• 代車のガソリンメーターが減ってない場合も給油して返却しないといけないの?
• 代車のガソリンは満タン返し?借りる時に満タンじゃなかった場合についても解説
• 代車の給油を間違えた!!レギュラーとハイオクと軽油(ディーゼル)の違いから解説
• 代車に覚えがない傷が!!黙って返すとバレる?など代車を返す時のマナーについて
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