投稿日 2023-03-29 | 最終更新日 2023-12-26
レンタカー特約（代車特約）とは？
レンタカー特約とは事故や故障で修理が必要になった車の修理期間中にレンタカーを借りた代金を保険会社が補償してくれるもので、レンタカー特約やレンタカー費用特約、代車特約、代車費用特約などと呼ばれています。保険会社によって正式な呼び方は違ってきますので詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
保険会社によって呼び方も違えば事故、故障でそれぞれ何日間の補償を受けられるのかなども違ってきますので注意が必要です。
また、レンタカー特約は一般的に5,000円、7,000円、10,000円に設定されていることが多く5,000円ではコンパクトカー、7,000円ではプリウスクラス、10,000円ではハイエースやマークXクラス位のレンタカーが借りられることが一般的です。
レンタカー特約を使う場合は保険会社か修理に出したディーラーや修理工場が用意することが多く通常のレンタカー価格よりは割引価格になることが一般的であり、業界では「損保価格」と呼ばれていたりします。
レンタカー特約に入っていなくても補償してくれる保険会社もある
故障で修理が必要になったけど、レンタカー特約（代車特約）には入ってないからと諦めないでください。保険会社によってはロードサービスという補償内で故障であっても修理中のレンタカー費用を補償してくれる保険会社もあります。
その代表的な保険会社は東京海上で、東京海上では事故・故障で15日間まで、日額5,000円以内のレンタカー費用を補償してくれます。
詳しくは下記にて解説していますのでご確認ください。
レンタカー特約（代車特約）は使っても等級は下がらない
レンタカー特約に入っている方でたまにお聞きするのが、「レンタカー特約に入っているけど、使ったら等級が下がっちゃうから使わない」という意見です。
これは大きな間違いでして、レンタカー特約（代車特約）は使っても等級が下がったり、支払っている保険料金が上がることはありません。（※本当に一部の保険会社では残念ながら等級に関係するところもあるようです… 。）
本当にレンタカー特約だけを使っても等級には影響が出ないのか？については以下の記事で実際に保険会社に連絡をして確認していますので間違いありません。
言い換えると等級が下がったり、保険料が上がるのは「対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険を使ったときのみ」ということになります。
レンタカー特約（代車特約）の上限は何日？延長はできるの？
保険会社によって補償される日数の上限が違うので一概には言えませんが、多くの保険会社は事故30日、故障15日としています。
延長できるのか？については、車の修理前には修理に出した人がいくらの特約に入っていて、いつまでの期間その特約が使えるのかを把握していますので、その期間内に終わらせてくれることがほとんどですが、部品が中々届かないなどの理由でどうしても期間が過ぎてしまうこともあります。
どうしても期間がのびるような不測の事態が発生した場合、レンタカー屋さんが泣くことが多いのが現状です。（※中には利用者に追加で請求するところもありますのでご注意ください。）
また、修理期間が特約の日数を超えてしまうようなことがあれば修理工場さんから普通は連絡が入ります。
このようなケースはあまり起きませんが、あらかじめ「自分は１日いくらの特約で、補償されるのは事故・故障で何日なのか？」を事前に把握しておき、修理工場さんに特約の期間内で終わるのかや、過ぎる場合は自己負担しなければいけないのか？を聞くようにすれば確実だと思います。
レンタカー特約は自分の保険を使うときに使えるもの
レンタカー特約は自分の保険を使用する場合のみ使うことができます。
これはどうゆうことかというと、相手がいる事故であなたに過失がない場合は相手の保険会社が事故で損害を負ったものを補償してくれることになりますのでそもそもあなたの保険は使いません。
なので、相手がいる事故であなたにも過失割合がある事故や、あなたが単独で起こした事故（自損事故）や故障の場合は修理期間中にレンタカー特約を使って補償を受ける事になります。
レンタカー特約（代車特約）の使い方
ここまでで、レンタカー特約についての基本的な説明をさせて頂きました。ここからは、レンタカー特約を使う手順について解説していきます。
① 保険会社に連絡を入れる
事故や故障の後、自分が加入している保険会社に連絡を入れましょう。
車を修理に出す所が決まっている場合は、保険会社の担当者に「●●修理工場に修理に出します」と伝えます。
普通はその際に、保険会社の担当者から
「修理期間の代車はこちらで用意しますか？」
「修理期間中の代車はどうされますか？」
などと聞かれるはずです。もし、何も聞かれないようであれば自分から聞いてみましょう。
また、その修理に車両保険を使うかどうかはあなたの等級に影響が出るので注意して下さい。
※相手がいる事故であなたに過失あり、相手への賠償をあなたの保険で支払う場合は、その時点で等級が下がりますのでご注意ください。
以下は自損事故や故障だった場合の注意点です。
【自損事故】車両保険を使って修理している期間にレンタカー特約を使う
事故で車の修理が必要になったため車両保険を使い、修理期間中にレンタカー特約を使ってレンタカーを借りる場合は、契約した金額まではレンタカー代が補償されます。
多くの保険会社では事故で30日、故障で15日の期限としているのですが保険会社によっては故障の場合はレンタカー費用は補償されないとしている場合もあるので借りる前に期間の確認と、その期間で終わるように修理工場さんに伝えるのがベストです。
また、この場合は等級が下がり支払う保険料も上がりますが、これは車両保険を使ったためによるものです。
【自損事故・故障】車両保険を使わず修理してレンタカー特約だけは使う
■ 事故で車の修理が必要になったがその修理費用は自腹で負担した
■ 故障の修理を自腹で負担した
これらの場合でもレンタカー特約を使いレンタカーを借りる事は可能です。
また、このケースでは車両保険を使わずに自腹で支払っているので、等級は下がることはないので保険料が上がることはありません。
② 修理に出す場所に車を持っていけばレンタカーが用意されている
保険会社の担当者に修理する場所とレンタカー特約を使う事を報告して、修理に車を持っていけば普通はレンタカーがすでに用意されています。
ただ、事故や故障後すぐに修理先に車を持って行った場合などは、時間がなくレンタカーが用意されていない場合も考えられます。
レンタカーが用意されていなかった場合に多いのは、とりあえず修理先が所有している工場代車を利用してもらい、レンタカーが修理先に届き次第、乗り換えてもらうという方法です。
ただ、この方法だと乗り換える手間がかかりますので修理に出す前に確認をすると確実です。
③ 修理が終わったらレンタカーを返却する
修理が終わったら、修理に車を出している先から連絡が入るはずですので、修理先から自分の車を引取り、レンタカーを返却して完了です。
その後、レンタカーを出している会社が修理先にレンタカーを引取に行きますのであなたが〇〇レンタカーまでレンタカーを返しに行かないといけないということは普通はありません。
レンタカー特約（代車特約）を使う際の注意点
ここからは、実際にレンタカー特約を使う際に注意しなければいけない2つのケースについて解説します。
以下のケースに当てはまる方は、注意しないと保険会社の担当者に言いくるめられてしまったり、レンタカーの期間が伸ばせたはずなのにもう返却してしまった！という事になってしまいます。
相手がいる事故で相手にもあなたにも過失があるケース
レンタカー特約を使う際に難しいのが、相手がいる事故であなたにも相手にも過失がある場合です。
この場合多く聞くのが、相手の保険会社から連絡があり「あなたにも過失があるので自分のレンタカー特約で補償を受けるようにしてください」と言われるケースです。
例えば8：2の事故であなたが2割の過失があった場合、車の修理費用と同様にその期間に借りたレンタカー代金も8割分は相手の保険会社から補償されるべきなのですが、現状としては多くの方が自分の入っている保険のレンタカー特約を使っているようです。
しかし、正確には8割分は相手の保険会社に請求できるものですので、不服の方は「8割は負担してください」としっかり主張しましょう。
相手がいる事故であなたに過失がなく事故車が全損となったケース
相手がいる事故で、あなたには過失がなく全損となった場合、もし車を買いかえようとしたのであればあなたのレンタカー特約を使ってレンタカーを借りる期間を延ばせる場合があります。
これはどうゆうことかというと、まずは相手の保険会社から車を買いかえる期間のレンタカー費用の補償を受けますが、その補償期間は1ヶ月くらいとなることがほとんどです。
仕事が忙しい、育児が忙しいなどの方は、いきなりの事故で車を1か月以内に買い替えまでするのは結構ハードルが高いものです。
ここで使えるのが、あなたが加入しているレンタカー特約ということになります。相手の保険会社から1ヶ月補償を受けてその後自分が加入しているレンタカー特約に切り替える事ができるのです。
レンタカー特約を使う場合は、事故か故障の後にディーラーや修理工場を決めてレンタカーを借りる場所も決めてから保険会社に連絡をするといいでしょう。
さいごに
今回はレンタカー特約がどのような時に使えて、どのくらいの期間使えるのか、その利用手順と注意点につて解説させて頂きました。
レンタカー特約には入っているけどその利用方法が分からない方や、事故・故障にあったけど使えるのか分からない方など、本記事をぜひ参考にして頂けたらと思います。
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